不登校児童の増加問題について

2019.06.21

  小学校から中学校にかけて、学校に登校できなくなる「不登校」について、現在、5年連続で増加しており、過去最多となっているのはご存知でしょうか。平成29年度の不登校児童数は、全国で14万4千人にも上り、千人あたり14.7人もの児童が不登校となっています。
今回は、不登校になる児童をタイプ別に紹介していきたいと思います。 

1.母子分離不安定型
母子分離不安定型は、母親から小学校低学年の児童に多いタイプで、母親から離れることで強い不安が起こるため、母親の居ない学校に登校できないという特徴があります。 

2・情緒混乱型
情緒混乱型は、真面目な児童に多いタイプで、勉強やスポーツにも真面目に取り組む反面、気分の落ち込みが激しく、それらによって身体的症状が現れるのが特徴です。このタイプの児童は、学校を休んでいることに対して強い罪悪感があることも特徴の一つです。 

3.無気力型 
無気力型は、自分の好きなことには積極的に取り組む半面、興味のないことに対しては、全く行動に起こさないというタイプで、学校そのものに興味がなく、登校しないという特徴があります。また、情緒混乱型と違い、登校しないことに対して罪悪感もありませんので、強くしかれば登校することはあっても、すぐに不登校に戻るという特徴があります。 

4.人間関係型
人間関係型は、学校での人間関係の悪化によって不登校になるタイプです。特に、いじめや転校による疎外感などによって不登校になるケースが大半です。不登校の原因の大半は、この人間関係型と考えられていた時期もありましたが、現在では、他のタイプも不登校の原因として考えられています。 

5.発達障害・学習障害を伴う型 
発達障害・学習障害を伴う型は、不登校の原因が、発達障害や学習障害によるものと考えられるケースのことを指します。その要因は、学校の授業についていけない(極端に苦手な科目がある)、人間関係をうまく構築できないというケースがあり、それらが発達障害・学習障害に起因する場合は、この型に分類されます。

 

この他にも、ストレスによる神経症を伴う型や混合型といった型も研究されており、現在では、不登校のタイプは7タイプあると考えられています。お子様が不登校になってしまったという場合は、頭ごなしに「学校にいけ」と叱るだけでは解決できないことが多々あります。不登校の児童に対しては、これらの7タイプのうち、どのタイプに該当するかを見極めて、それらのタイプの特徴をしっかり把握した上で、効果的な対策を講じる必要があるようです。 


総合探偵社KAY
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