暗躍!!産業スパイ

2019.07.08

  スパイと聞くと、国家間で情報の調査、諜報活動をするような人を想像する方も多いと思います。しかし、スパイは国家で雇っている諜報員だけではありません。最近では、情報もお金になるということで、企業間でもスパイ活動が行われています。そこで、今回は企業をメインにした産業スパイについて、ご紹介します。 

1.産業スパイとは ? 
産業スパイは、企業に雇われたスパイのことをいい、その活動は主に、ライバル企業、ライバル商品に関する秘密情報の収集を行うスパイの事を言います。例えば、まだ発売されていない新商品の情報は、発売直前までは、どの企業も秘密としています。特に、その新商品を作るための技術は、「企業秘密」という言葉が示すとおり、外部に漏らすとその商品価値がなくなるほど、重要な情報であることもあります。産業スパイは、その情報を盗み取り、雇い主である企業や、ライバル企業に情報を売るという活動をしています。
 他にも、ライバル企業を陥れる活動を行うこともあります。 


2.産業スパイと個人情報漏洩事件!
産業スパイと個人情報漏洩事件は、切っても切れない関係にあります。個人情報が漏洩するパターンとしては、外部からのサイバー攻撃によるもののよりも、内部犯(現職の社員等の他、退職した社員等も含む)によるもののほうが、圧倒的に多いと言われています。
なぜ、社内の人間から個人情報が漏洩するのかというと、その社員にとって、利益になるからに他なりません。会社の待遇に納得いかない社員や、借金等により、すぐにでも金銭が必要な社員にとって、会社の情報を売ることで得られる報酬は魅力的に感じることでしょう。産業スパイは、そのような社員を見つけ出し、買収することで個人情報を含む秘密情報を入手しています。 
最も有名なものとして、2014年に発覚したベネッセの個人情報漏洩事件が挙げられます。このベネッセの個人情報漏洩事件は、ベネッセのデータベースを管理していた派遣社員による犯行でした。この犯人も、お金がなく、生活に困っていたため、顧客情報を業者に売ったと供述しています。このように、お金につられて、産業スパイと化す、または産業スパイに使われる社員はあとを絶ちません。


現在、「社畜」という言葉が蔓延しているように、会社に忠誠を尽くすことはダサいなどと言われる社会ではありますが、産業スパイから会社を守るためには、会社への忠誠心のある(愛社精神のある)社員を育成すると同時に、働き方改革のもと従業員の満足度向上にきちんと取り組むことも企業として大切なのでではないでしょうか。



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