企業調査/産業スパイについて

2017.11.15

   スパイという名前を聞くと、映画「ミッションインポッシブル」のような、政府や国家を相手にしたスケールの大きいスパイを想像する方が多いのではないでしょうか。しかし、最近では、そういったスパイよりも産業スパイと呼ばれるスパイが非常に多く暗躍しています。
 
産業スパイとは、いったいどんなスパイなのでしょうか。ここでは、産業スパイについてご紹介します。

1.産業スパイが狙う相手とは
 スパイは、政府や国家の機密情報を盗み取るというイメージがあるかと思います。産業スパイも同じように機密情報を盗み取るのですが、相手は国家ではありません。産業スパイという名前から分かる通り、情報を盗み取る相手は「企業」なのです。
 
企業と機密情報というキーワードだけをみると、大企業の情報だけが狙われているように思われがちですが、産業スパイが狙う情報は大企業だけとは限りません。その情報が貴重であれば、中小企業や零細企業、個人商店であっても産業スパイの攻撃対象となり得ます。


2.産業スパイが狙う情報

 産業スパイは、企業の機密情報を盗むのですが、どういった情報をターゲットにするかというと、「価値のある情報」となります。
例えば、とある企業が他の企業に先駆けて開発した新商品の情報や、極秘に実験して判明した新事実などの情報は、競合会社にとっては喉から手が出るほど欲しい情報となりますので、産業スパイのターゲットとなりやすい情報になります。
 
 他にも、従業員や取引先といった個人情報、顧客情報も持つ人によっては価値の出る情報となりますので、産業スパイのターゲットとなりやすい情報になります。


3.産業スパイの手口

 産業スパイは、自分自身が企業に入り込み情報を入手するのが一番王道の手口ですが、それでは一社に対して活動する期間がどうしても長くなってしまいます。昨今の情報化社会においては、パソコンやサーバに保管されています。
そのため、内部に入り込む手間より、パソコンやサーバのアクセス権を持つ企業内部の人間を取り込んで、その社員から情報を買い取ったり、サイバー攻撃(コンピュータウィルスや不正アクセスなど)を行って、機密情報を手に入れようとしています。
 
実は、このサイバー攻撃は、有名な企業に侵入することができた場合、その情報を売買する場所や、サイバー攻撃のためのツールを売買できるなど、裏のビジネスとして確立されているのです。


※企業のスパイへの対抗手段
このような産業スパイに対抗するためには、自社の貴重な情報を守るためにも、サイバーセキュリティなどしっかりとした対策を講じることが重要となります。また、自社で働く社員を雇用時にきちんと見極めることも大事ですが、日々の教育はもちろんのこと、時期ごとに(例えば、昇進時など)その社員の動向を再度見直すことも重要となってきております。


日本では、情報を守ることに対する認識がまだまだ甘い傾向があり、機密情報を抜き取られて初めてことの重要さに気づく、自社が多大な損害を被って初めて気づくことが多いのが現状です。

産業スパイの手口は日々進化し、我々探偵が講じる対策とイタチごっこの様相を呈しておりますが、こちらも負けずに日々精進しておりますので、社内において気になることがございましたら気兼ねなくご相談ください。


総合探偵社 KAY

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