婚活サイト詐欺師

2018.07.22

  先日、婚活サイトを使用して、長崎市の70代の男性:大津俊容疑者が30代のイケメン男性を装い、30代女性から320万円を騙し取るといった詐欺事件が発生しました。今回は、この事件を教材として、婚活サイトで起こり得るトラブルについて考えてみたいと思います。

1.詐欺の概要
 今回の事件では、70代の男性が、30代の大手自動車会社の社員を装い、婚活サイトに登録し、そこで知り合った女性のクレジットカード情報を入手して不正に使用しています。次に、その件について問い詰められた際に、身の潔白を証明するために探偵を雇うという名目で現金を振り込ませることで、320万円をだまし取った詐欺事件でした。


2.今回の事件の問題点
 多くの婚活サイトでは、自己紹介文は基本的に「自己申告」です。そのため、70代であろうが100歳であろうが、その気になれば20代、30代を名乗ることが可能です。また、写真も自由に登録することができますので、30代のイケメン男性のプロフィールを用意するだけで、簡単にその男性になりすますことができます。
 つまり、婚活サイトに登録してある情報は、真実かどうか分からないのです。そのような素性が定かではない相手にクレジットカードの情報を伝えてしまうということが最初の問題点です。そもそも、クレジットカード情報は、いくら仲の良い友人やパートナーであっても教えるべきものではありません。
 次に、不正使用に気づいてトラブルに発展しているにもかかわらず、更に現金を振り込んでいるという点も問題ですね。身の潔白を証明するために探偵を雇うのであれば、自身のお金で雇うべきでしょうし、そもそも、クレジットカードの不正使用の時点で刑事事件とするべき状況でした。

大津容疑者は、
言葉巧みに被害女性を信じ込ませており、おそらくこの件だけではなく、サイトを利用した慣れた手口であったのでしょう。


3.この事件を踏まえて
 この事件の一番の問題は、婚活サイトで知り合った相手を無条件で信頼しすぎているという点です。繰り返しになりますが、婚活サイトは、結婚相談所と違い、殆どの場合、プロフィールは自己申告となりますので、簡単に他人になりすますことができます。そのため、知り合った相手が本当に信頼できるのかどうかは、婚活サイト内で話しているだけでは、判断できるものではありません。
にもかかわらず、婚活サイトで知り合った相手が、金銭的要求を行ってきた場合は、大半が詐欺であるという点を抑えておく必要があります。
 
 そもそも、相当仲の良い友人であっても、簡単に金銭的要求を行うことは無いにもかかわらず、サイトで知り合っただけの人に金銭的要求をするなんて、詐欺でなければよっぽどマナーの悪い相手なので、間違いなく関係を断つべきでしょう。

しかし、詐欺師も手を替え品を替え、男女間の恋愛感情を利用してなんとか金銭を搾取しようと試みてきます。
信じたい気持ちはわかりますが、その前に一度、ご相談頂ければ、信頼に足るお相手なのか明白にいたします。


総合探偵社KAY

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