「梅毒」とは?感染者増加注意!!
2023.04.04
近年、梅毒患者が増加傾向にあります。平成29年では、全国で5,826名の感染報告でしたが、令和4年では約13,000名、2倍以上の増加となっています。そこで今回は、梅毒の危険性についてご説明します。
1.梅毒とは
梅毒は性感染症の1つで、梅毒トレポネーマと呼ばれる病原菌が原因で発症します。
(1) 梅毒の症状
梅毒は、感染後の期間によって症状が変化します。
梅毒は、症状が自然回復するように見えるのが特徴的ですが、梅毒トレポネーマは自然と消失することはありません。そのため、一見、回復したように見えたとしても、症状が進行していく性病となります。
①第1期
感染から約3週間で、感染した部位にしこりが生じたり、足の付け根部分にあるリンパの腫れが生じることがあります。
放置していれば、自然と症状は軽快していきますが、体内の梅毒トレポネーマは滞在し続けています。
放置していれば、自然と症状は軽快していきますが、体内の梅毒トレポネーマは滞在し続けています。
②第2期
第1期から治療しないまま数ヶ月経過すると、梅毒トレポネーマは血液によって全身に循環し、体全体に赤い発疹が発生します。これも数週間で自然と消えていきますが、再発を繰り返すこともあります。
③第3期
第2期から治療しないまま数年経過すると、全身の皮膚や筋肉にゴムのような腫瘍が発生します。
④第4期
第3期の後も放置し続けることで、10年以上経過した際に、血管や心臓、脳などに障害が発生し、場合によっては死に至ることもあります。
第3期の後も放置し続けることで、10年以上経過した際に、血管や心臓、脳などに障害が発生し、場合によっては死に至ることもあります。
(2) 梅毒の治療方法
梅毒は、抗菌薬を内服することで治療できます。ただし、進行状況や症状によっては、抗菌薬の点滴での治療となることもあります。
2.浮気による梅毒の感染
梅毒は、症状が発症するまで時間のかかる性病です。パートナー以外と性行為に及んだとしてもすぐに症状は発症せず、3週間後に第1期、3ヶ月後に第2期と進行します。そのため、自分が梅毒に感染していると知らずにパートナーと性行為を行い、パートナーも感染してしまうというケースも少なくありません。
梅毒もコンドームの利用で感染リスクを低減させることができますが、コンドームだけで100%防止できるものではありません。
主な感染経路は、感染部位と粘膜や皮膚との直接的な接触で感染しますので、性器同士の接触だけではなく、性器と口や肛門の接触でも感染します。
また、少しでも不安がある場合は、早めに検査し、早期発見、治療を行うことや、パートナーに正直に伝え、2人で治療を行うことが重要です。